南風泊分港の競り
フクの袋競りについて
下関ではフグを「フク」と呼び、幸福に通じる縁起の良さや、古来の呼び名「布久」が由来とされています。フクの袋競りは、南風泊市場で行われる伝統的な競り方式です。競り開始のベルが鳴ると筒状の袋に片手を入れた競り人が「ええか、ええか」という威勢の良い掛け声の中、買い手が手を袋の中に入れ、指を握って買値を示します。基準となる単位は、その時の相場に応じてあらかじめ定められいるため、競り人はその指の動きを確認し、高度な駆け引きを行います。外部にはそのやり取りが見えないため、取引の秘密性が保たれます。指を一本握ると「1」を意味し、「5」までは順次握る指の本数を増やすことで表現されます。「6」以上は、まず指を一本握り、そのあと指を何本握って引くかによって示されます。
フクの袋競り
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【1を表す】指を1本握る
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【2を表す】指を2本握る
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【3を表す】指を3本握る
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【4を表す】指を4本握る
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【5を表す】指を5本握る
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【6を表す】指1本を握り、指を4本引く
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【7を表す】指1本を握り、指を3本引く
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【8を表す】指1本を握り、指を2本引く
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【9を表す】指1本を握り、指を1本引く
● 相場が10,000円のものを、7,000円で競り落としたい場合
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【10,000円】指を1本握る
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【3,000円】指を3本引く
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10,000-3,000で7,000円になる